Special Life

毎日の生活で感じたことから、仕事、グルメ、スポーツ、映画、音楽、小説、テレビ、ファッションなどなど、ジャンルを問わず書き綴ります。

「立ち読み」と「万引き」の共通点。

よく本屋さんやコンビニで、雑誌や書籍を立ち読みしている人を見かけるけれど、これがどういうことなのかについて、少しだけ感じていることを。

 

私自身、立ち読みをしたことがないかと問われれば、もちろん「NO」だが、基本的には、できる限りしないように努めている。中身が気になる場合も、手に取ってパラパラめくるくらい。

 

というのも、まず、完全に中を見る(読む)ということは、折れ目がついたり、手垢がついたりするので、それによって、「商品(製造物)」としての価値が下がる。

 

また、中に書かれていること自体が、書籍・雑誌の価値の一部(というか本質)なので、「立ち読み」をするということは、中身を盗んでいるのと同じこと。読んで得た情報・知識をそのまま持ち帰ってしまうのだから。

 

「ビニールで包装とかせずに、読める状態にしてあるから悪い」と考える人もいるでしょう。でも、そういう人は、パン屋さんに並んでいるパンを、無断でかじったりするのかな? スーパーに並んでいるキャベツを、ちぎって味見したりするのかな?

 

「読む」「見る」という目的の商品を「無断で立ち読みする」という行為は、その商品から得られる対価を無断で自分のものにしてしまう、ということであり、意味合い的には、「万引き」や「窃盗」と何ら変わらない。

 

それを防ぐために(中身の良さをわかってもらうために)、「サンプル」みたいなのを用意し(デパ地下の「試食」のように)、他の商品を包装している出版社・書店も存在するけれど、数は少ないのが現状。すべての出版社・書店がこれを実践すればいいとも思うけれど、経費のことを考えると難しいのが実情かな。でも、だからといって無断で読んでいいという理屈は成り立たない。

 

ただし、Amazonで買う人が増え、電子書籍が少しずつ広まってくるこれからの時代、「購入」自体は、「amazon等で取り寄せる」か、「電子書籍そのものを購入する」か、「リアル書店で購入する」か、という選択肢の中で、「リアル書店で購入する」という割合はどんどん減ってくるはず。

 

もうすでに、出版社・書店(取次も含む)を取りまく環境は、劇的に変化している。正直、上記の業者たち(もちろん努力している業者もいるけれど)が、出版流通業という安定した事業の上で、努力を怠ってきた部分は多々あるように感じる。

 

さまざまな面において、そのしっぺ返しがきている感も否めないけど、リアル書店での「立ち読み」という行為は、「万引き」と等しいことなんだ、ということは言っておきたい。